クリスマスが近づいてくると、パン屋やケーキ屋に並びだすシュトーレン。
あまり馴染みがないかもしれませんが、シュトーレンはドイツが発祥のクリスマス菓子なんです。
シュトーレンはクリスマスの1ヶ月前に購入して、1ヶ月かけて食べながらクリスマスを待つためのお菓子。
日持ちするのは、冷蔵庫がない時代に保存できるように、製法に様々な工夫がされているからです。
日持ちするお菓子ではありますが、賞味期限が切れた場合どうなるか気になりますよね。
そこで今回は、
- シュトーレンの日持ちが長い理由
- シュトーレンの賞味期限が切れたらどうなる?
2つについてまとめました。
シュトーレンの日持ちが長い理由
シュトーレンの日持ちが長い理由は、日持ちするように様々な工夫のうえで作られているから。
シュトーレンが日持ちするための工夫は4つ。
- サワー種で生地を作っているため
- 水分量が少ないため
- アルコールに漬け込んだドライフルーツとナッツを入れているため
- バターと砂糖をたっぷりと使っているため
それぞれ詳しく見ていきましょう。
日持ちする理由:サワー種で生地を作っているため
本場ドイツのシュトーレンは、サワー種といわれるパン種を使っています。
パン種とは、パンを作るときにひつような発酵種のことで、様々な果物や酵母から作られるもの。
サワー種は、小麦やライ麦の粉と水を混ぜたものに、乳酸菌と酵母などを入れて培養させたドイツの伝統的なパン種で、酸味があるのが特徴です。
サワー種にはカビの繁殖を抑える効果があり、これによってシュトーレンの保存性をアップさせているというわけです。
日持ちする理由: 水分量が少ないため
基本的に、食べ物は水分量が多いほど傷みやすく日持ちしないもの。
シュトーレンは「小麦粉100%に対して水分量は25%」と決められています。
一般的な菓子パンはだいたい水分量が50~60%ですので、いかにシュトーレンの水分量が少ないか分かりますね。
さらに、焼く時間を長くすることで水分をさらに飛ばしていきます。
水分量を極限まで少なくすることで、さらにカビの繁殖を抑えて腐るのを防いでいるというわけです。
日持ちする理由:アルコールに漬け込んだドライフルーツとナッツを入れているから

本場のシュトーレンのレシピは細かく、水分量だけでなくドライフルーツとナッツの入れる量も決められています。
「小麦粉100%に対してドライフルーツ70%以上・ナッツ10%以上」と多くの具材が入っているシュトーレン。
ドライフルーツはアルコールの除菌効果のあるラム酒に漬け込んであるので、カビの繁殖を防ぐ役割もしてくれるんです。
日持ちする理由:バターと砂糖をたっぷりと使っているため

シュトーレンを初めて見た時、真っ白い見た目と、真っ白は砂糖のかたまりでできていることに驚きました。
もちろん、この砂糖も見た目だけでなくきちんとシュトーレンの日持ちに一役かっているんです。
まず、焼きあがったシュトーレンは、たっぷりのバターを何度も何度も表面にぬられます。
バターをぬるのは雑菌が入ってこないように油脂でガードするため。
さらに、参加しやすいバターを守るためにたっぷりの砂糖でコーティングします。
食品に砂糖を加えると、高い浸透圧の効果で菌の繁殖を抑えます。
この働きは「糖蔵(とうぞう)」と呼ばれ、ジャムも糖蔵によって日持ちがするように、シュトーレンも糖蔵で保存性をアップさせているんですね。
このように、シュトーレンは様々な工夫によって日持ちするように作られています。
すごく手間ひまがかかっていますよね。
私も一度シュトーレンを作ろうと思ったのですが、材料を揃えるところで断念してしまいました^^;
日持ちするのは上記で紹介した、ドイツの伝統的な手法で作ったシュトーレンのみです。
食べやすくアレンジされたものや、日本で売られているものは日持ちしないものもありますので注意してください。
シュトーレンの賞味期限が切れたらどうなる?
日持ちするシュトーレンですが、食べなれていない場合は1人で食べる場合など、どうしても残ってしまうことも。
賞味期限が切れたシュトーレンですが、食べられるかどうかはシュトーレンの保存状態にもよります。
いくら日持ちがするからといって、高温多湿の場所に置いておけば傷んでしまいます。
賞味期限は「おいしく食べることのできる期限」なので、賞味期限が切れたからといってすぐに食べられなくなるわけではありません。
しかし、保存状態が悪いと賞味期限内でも傷んでしまうのはシュトーレンも同じ。
保存状態に自信がない場合は、賞味期限が切れたものを食べるのはやめておきましょう。
しっかりと保存してあった場合でも、
- コーティングの砂糖が黒っぽく変色している
- 変なニオイがする
- カビが生えている
- 食べると苦みや酸味を感じる
上記のような症状がある場合は、腐っているので食べるのはすぐにやめてください。
シュトレーン手作りシュトーレンの日持ちは本当に1ヶ月もつ?実際に作って確かめた話
作り終わってから急に不安になった
去年の11月、シュトーレンを初めて手作りしました。
焼き上がって粉砂糖をまぶして、さあ完成、というところで急に思ったんです。「これ、本当に1ヶ月持つの?」と。
市販のやつと違って防腐剤は入っていないし、砂糖とバターだけで1ヶ月も常温保存できるって、冷静に考えるとすごくないか。信じていいのかな、という気持ちが出てきて。
結果的には3週間ちょっとおいしく食べられたんですが、途中でいくつか失敗もしました。来年同じ失敗をしないために、記録として残しておきます。
なんで日持ちするのかを調べた
材料の組み合わせが保存食の発想そのもの
詰まりを調べているうちに、シュトーレンって保存食として生まれたお菓子だと知りました。もともとドイツで、クリスマスまでの断食期間に少しずつ食べるために作られたらしいです。だから日持ちするように設計されている。
バターをたっぷり使うこと、粉砂糖でびっしり表面を覆うこと、ラム酒漬けのドライフルーツを入れること。この三つが組み合わさって菌が増えにくい環境になるんですよね。砂糖漬けとアルコール漬けを同時にやっている感じ。
ただし「ちゃんと作れば」という条件付き
どう作っても日持ちするわけじゃなくて、バターも砂糖も分量通りに使わないといけない。ここをケチると保存性がガクッと落ちるみたいで、1週間でカビが生えたという話もネットで見ました。
実際に作ったときの話
レシピ選びで30分くらい迷った
初めてなのでシンプルなものを、と思って探したんですが、レシピによってバターの量が全然違うし、発酵させるものとさせないものがあるし、何が正解かよくわからなくて。
最終的にドイツ菓子の本を持っている人が書いているブログのレシピを選びました。「これが本来のシュトーレン」という感じの、バターも砂糖もたっぷり使うやつです。
ドライフルーツの漬け込みを一晩で済ませた
レシピには「2〜3日前からラム酒に漬けておく」と書いてありました。でも思い立ったのが前日の夜で。まあ一晩でいいか、と。
これはちゃんと後悔しました。焼き上がって食べてみたら、フルーツがパサパサしていてラム酒の香りもほとんど感じられなくて。味は悪くないけど、なんか違う、という感じ。日持ちに関係するかはわからないけど、ここは省略しちゃいけないところだったと思っています。
焼き上がり直後にバターを塗る工程
熱いうちにたっぷりバターを塗る、というのがレシピに書いてあって、最初「そんなに?」と思いながらやりました。でもこれ、表面に膜を作って乾燥や雑菌を防ぐための工程だったみたいで、ケチると端から乾燥してきます。うちは控えめにしてしまったので、両端がちょっとかさかさしていました。
保存でやらかしたこと
ラップだけで保存していた最初の1週間
粉砂糖をまぶしてラップで巻いて、キッチンのカウンターに置いていました。1週間くらいは問題なかったんですが、2週目に入ったあたりから切り口が湿っぽくなってきて、なんか嫌な感じが出てきました。
調べたら、アルミホイルで包むのが基本らしい。ラップより湿気の調整がうまくいくんだとか。途中から変えたら状態が落ち着きました。最初からそうしていれば良かった。
置き場所もよくなかった
コンロの近くのカウンターに置いていたんですが、料理のたびに熱気が当たっていたのかもしれない。2週目から涼しい廊下に移したら、切り口の状態が明らかに改善しました。温度変化があるところには置かない方がいいですね。
で、実際に何日おいしく食べられたか
3週間ちょっとくらいです。
4週目に入ったころから、なんか風味が薄くなってきたな、という感じがして。腐っているわけじゃないし食べられるけど、最初と比べると明らかに違う。「日持ちする」と「おいしく食べられる」は別の話だな、というのが正直なところです。
バターをもっとたっぷり塗って、アルミホイルで最初から包んで、置く場所もちゃんと選べば、1ヶ月いけたのかもしれない。来年試してみようと思っています。
来年やること
- ドライフルーツは1週間前から漬け込む(最低でも3日)
- 焼き上がり直後のバターはたっぷり、ケチらない
- 粉砂糖は二度がけ(一度目が馴染んでからもう一度)
- 最初からアルミホイルで包んで、涼しいところに置く
- 食べ始めるのは1週間後くらいにする(熟成させた方が断然おいしい)
まとめ
手作りシュトーレンは日持ちします。ただ、それはちゃんと作った場合の話で、分量を守ってバターと砂糖をしっかり使って、保存方法も気をつけないと思ったより早く劣化します。
初めて作るなら、とにかくレシピの分量を守ること、保存はアルミホイルで涼しい場所に、この二つを押さえておけばだいぶ違うと思います。来年はもう少しうまくできる気がしているので、また結果を書こうと思います。
